スキーリゾート地である「沼田・かたしな・みなかみエリア」は、温泉も豊富に揃っている。
各スキー場へのアクセスの拠点となる関越道・沼田ICを中心とした沼田エリアは、行楽の返りに立ち寄りやすい日帰り温泉施設や、日帰り利用できる温泉宿などが充実。
かたしなエリアは豊富な湯量と多彩な効能をもつ個性豊かな温泉が、村内のあちこちに点在している。
このエリアで言えば、みなかみ温泉は利根川上流に古くから栄える温泉地として有名であるが、今回は『沼田・かたしなエリア』からおすすめの湯を7つピックアップ!
沼田ICから近い「道の駅白沢 望郷の湯」
沼田市街地にある「望郷の湯」は、沼田ICから約4kmと、このインターを拠点にスキー・スノーボードに出かける際に立ち寄りやすい便利な立地。
利根川が生んだ河岸段丘を一望できる露天風呂からの眺めがすばらしく、内湯やサウナなど設備は充実している。館内には、温泉を飲用できるコーナーもある。湯でリフレッシュした後は、眺望のよいレストランで食事も楽しめる。
開放的で露天風呂からは、赤城山や赤城高原が真正面に見える。すばらしい眺めとともに湯で心と体が癒やせば、疲れなど吹き飛んでしいそうだ。
多彩な湯が楽しめる「地蔵温泉・地蔵の湯 スパリゾート ゆに~いく」
「地蔵温泉・地蔵の湯 スパリゾート ゆに~いく」は、沼田駅から国道17号を越えた利根川の近くにある温泉。
内湯や露天風呂、壷風呂などの数種類の湯をめぐりながらリラックスでき、めずらしい塩サウナもある。
別料金で利用できる「貸切個室家族風呂」や「リラックスルーム」などもあり、のんびりと贅沢な時間が過ごせる。
レストランでは季節に応じた新鮮素材を味わうことができ、月替わりで新しいメニューが登場する。
生ビール半額や、1,000円で楽しめる食事パックなど、お得な日替わりサービスデーも好評だ。
少量の塩を体に塗ってから利用する塩サウナ。新陳代謝の促進効果で美容やダイエットに役立ちそうだ。低温なので体をゆっくりと温められる。
山里にたたずむ癒やしの湯「南郷温泉 しゃくなげの湯」
「南郷温泉 しゃくなげの湯」は、関越道・昭和ICから車で約50分。自然豊かな山里にある公営の温泉施設だ。
敷地内に温泉が湧き、ph9.4の強アルカリ性の湯を源泉100%かけ流しで味わえる。桧や杉など、地元の木材を使った平屋建ての施設は、木の温もりが感じられる落ち着いた雰囲気。
木々に囲まれた「石風呂」や桧をふんだんに使った「桧風呂」、根利川のせせれぎが聞こえる露天風呂など、魅力的な湯を楽しめる。また、駐車場の一角には温泉スタンドがあり、20リットルあたり10円で源泉100%の湯を持ち帰ることができる。
風情ある施設で贅沢に過ごせる「悠湯里庵」
「悠湯里庵」は、沼田ICから車で約15分の川場村にある宿泊施設。
のどかな田園風景のなかに茅葺の建物がたたずむ宿は、2種類の源泉を完備する源泉湯宿。
湯は美肌効果のあるPh9.2の高アルカリ性だ。温泉設備は、「武尊乃湯」「弘法乃湯」「里乃湯」の3つの湯屋があり、それぞれ内湯と露天風呂を備えている。このうち、「武尊乃湯」は日帰り入浴が可能。源泉掛け流しの湯は温度は低めで、長い時間をかけてのんびり湯浴みが楽しめる。
老神温泉にある庭園露天風呂がうつくしい「湯元華亭」
沼田ICから車で約30分の距離にある老神温泉は、片品川沿いに広がる歴史ある温泉地。
「傷治の湯」「美人の湯」といわれる老神温泉は、温泉街の宿泊施設の多くが源泉の温泉を備え、日帰り入浴も受け付けている。
なかでも「湯元 華亭」は自家源泉をもち、8つの温と泉質が体験可能。温泉施設は京都の庭師が設計したもので、石材や木材を組みわせた情緒あふれる日本庭園式の風露天風呂に仕上がっている。
「岩風呂」はすべての岩が身体をもたれかけやすく工夫されるなど、いままでの露天風呂とは異なる概念でつくられた新鮮な温泉だ。時期によっては、湯にりんごを浮かべて「りんご湯」にするなどの催しもある。
ほかにも、片品川が一望できる日本庭園に包まれた「谷の湯」や大きな窓から庭園を眺められる円形の「内風呂」など、湯めぐりしながら景色も堪能。湯は、自家源泉を特殊なフィルターに通して分子を細かくし、美肌効果や保湿効果を高めているという。
2タイプの湯を男女日替わりで楽しめる「花咲の湯」
沼田ICから約30分の片品村花咲エリアにある「花咲の湯」は、地元民や観光利用で人気の温泉施設。
ロックガーデン風の野趣あふれる露天風呂を備えた「風の湯」と、季節ごとの花や皇海山などの景色が楽しめる「香りの湯」があり、毎日男女入れ替え制で楽しめる。
どちらの湯も大きな窓のある内湯を備え、開放的な景色とともに湯浴みを味わえる。館内には、片品村だけでしか採取できない「貴陽石」を、壁と床、天井の全面に使用した岩盤浴も体験できる。
岩盤浴の利用は別料金。貴重な天然鉱石である貴陽石は、マイナスイオンの発生量が高く、遠赤外線の発生量も優れて、デトックス効果や美容効果に役立ちそうだ。体が温まったら、クールダウンできるスペースで岩盤着のままくつろげる。
おみやげコーナーには、片品村の名産品である花豆をつかったオリジナル商品など、この地域ならではの品が充実。
地元民にも愛される「寄居山温泉 ほっこりの湯」
沼田ICから約30分の距離にある「寄居山温泉 ほっこりの湯」は、片品村で古くから地元に愛されてた公衆浴場。
村の中心地に位置し、主要道路である国道120号もすぐそばを通る。
かたしなエリアに点在する5スキー場はいずれも沼田方面に向かう際にこの付近を通るため、滑った帰りに立ち寄りやすい好立地なのだ。
湯上りにくつろげる休憩スペースには冬にはこたつも用意され、村民の手作りした小物など販売コーナーや、昔ながらのお菓子が並んだ駄菓子コーナーなど、まさに”ほっこり”できるアットホームさが魅力だ。
入り口のすぐ横にある駄菓子コーナー。子供はもちろん、大人も心くすぐられる懐かしい駄菓子がたくさん並んでいる。
温泉施設は片品川を見下ろす高台にあり、休憩スペースなどから景色を満喫できる。湯上りにこたつでのんびり過ごせるなど、長居していたくなる落ち着いた雰囲気がいい。
当然、みなかみ温泉の18湯をはじめ、ここで紹介した7箇所以外にも、このエリアには個性的な湯がたくさん揃っている。スキー場や観光の帰りに立ち寄りやすい温泉も多く、遊び疲れた体を癒やして心身をリフレッシュしてから帰路につけるのだ。
ぜひ、色々な温泉を巡り、自分のお気に入りを見つけてみてはいかがだろうか。
Text by Chiho Kuriyama
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