野沢温泉に行ったら、温泉街を散策しながら野沢ならではの観光スポット麻釜(おがま)を訪れてみよう。麻釜は野沢温泉に30余りある源泉の1つで、100度近い熱湯をこんこんと湧出している。麻釜は国の天然記念物にも指定されている野沢温泉の奇勝のひとつで、以下に紹介する大釜・丸釜・ゆで釜・竹のし釜・下釜という5つの大きな湯だまりをなしている。
麻釜という名は、かつて伐り取った麻をこの湯だまりにひたし、皮をむきやすくしていたことに由来すると言われている。現在、麻釜は野沢温泉の台所とも称され、村の人々はここで野沢菜を洗ったり、野菜や卵をゆでたりして日常的に利用している。ここは一般利用できないが、住民が野菜を洗ったり茹でている様子を外から見学することができる。温泉と暮らしが密着したこのような風景からは野沢温泉らしい趣を感じることができるので、一見の価値ありだ。
周辺の店舗では麻釜で調理した温泉卵や笹団子が販売されているので、是非食べてみよう。普通のゆで卵との違いに驚くはず。
5つの湯だまりはそれぞれ温度が違い、住民たちは用途により使い分けている。
【大釜】
2ヶ所の湧出口をもち、90度の熱湯が湧出する。高温のため茹物に適し、山菜、野菜等を茹でる。
【茹釜】
温度90度、2つの湧出口を有し、大釜と同様山菜など食品類を茹でる。
【円釜】
現在は方形であるが、下は円形であったためこの名が生じた。温度は71度で、工芸品の材料である根曲竹や、あけび蔓柳条を浸し、養蚕の盛んな時代には蚕具の消毒にも利用した。
【竹伸釜】
東側の大石下から湧出し、温度は80度。円釜と同様に利用されている。
【下釜】
南方に一列をなして湧出するが、ガスが多い。温度は85度。

麻釜を源泉とする温泉

毎分約500リットルもの湯が豊富に湧き出る麻釜の泉質は弱アルカリ性硫黄泉。外湯のうち、麻釜の湯・中尾の湯・新田の湯・秋葉の湯・十王堂の湯・松葉の湯・松葉の湯・上寺湯にお湯を供給している。
麻釜から100m足らずに位置する最寄りの外湯が「麻釜の湯」だ。源泉は麻釜と書いて「おがま」と読むが、共同浴場の方は「あさがま」と読む。泉質は、含芒硝-石膏・硫黄泉で痔核、糖尿病・リウマチ・中風・神経痛などによく効くと言われている。
また、麻釜温泉公園「ふるさとの湯」は14番目の外湯と言われる日帰り入浴施設。湯屋建築の趣のある建物の中には、あつ湯とぬる湯そして露天風呂、シャワー施設が備わり、入浴料は大人500円。
text: Kensuke Itahara

施設情報

麻釜

所在地
〒389-2502 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷8712-1

施設マップ


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