オフシーズンに行うスキーやスノーボードに役立つトレーニングとして、体幹に着目! まずは、冬に酷使した体をケアするために柔軟性を手に入れましょう。体幹の可動域が広がると、正しい姿勢がとれるようになったり、腰痛や肩こりが解消したり、日常生活でもいいことずくめ。

講師:三枝 奨

船橋整形外科アスレティックトレーニング部のトレーナー。多くのプロスノーボーダーをはじめ多くのプロ選手を受け持つ。著書に、横乗り系のトレーニングに特化した『パワーポジショントレーニング』がある。

モデル:村井 美萌砂(プロスノーボーダー)

2014年にプロデビューしたスノーボードクロス選手。学業に励みながら大会を転戦する、今後の活躍が期待される若手女性ライダー。

体幹を鍛えるといいこと

体幹とは呼んで字のごとく、「体の幹」となる部分。お腹まわりを体幹だとイメージする人が多いようですが、具体的には、頭部と四肢(手足)を除いた胴体部分の全体を指し、背中や胸や腰も体幹に含まれます。ヨガやピラティスなどで「コア」という言葉を耳にしますが、これには「中心」という意味があり、体幹全体のことを指しています。つまり、「コア」=「体幹」なのです。 体幹は姿勢の維持し、動きを生み出す土台となり、体の軸という役割をしています。ここでは、体幹トレーニングでこれらの機能を高め、スキーヤーやスノーボードのスキルアップに繋がる方法を紹介していきます。スポーツだけでなく、姿勢が良くなるなど日常生活でも役立つメリットもたくさんあるのでぜひチャレンジしてみましょう。

シーズンオフのケア

冬の間、ゲレンデまで長時間の移動を経験したりスキーやスノーボードで酷使した体は、疲労でこりかたまったり、ゆがみが出ています。そこで、まず正しい柔軟性を手に入れて体をリセットする必要があります。ケアせずアンバランスな体のまま本格的なトレーニングを始めても、思うような効果がでないことがあるので、体のリセットすることから取り組みましょう。最初は、体幹を中心とした部位の可動域を広げることからスタート。ポイントとなるのは左右の差です。体の柔軟性で左右の差が大きい場合は、その差をなくしていくことが大切です。体幹の可動域が広がると姿勢を維持するのが楽になり、腰痛や肩こりの解消に繋がるというメリットもあります。

シーズンオフのケア(ヒップストレッチ)

股関節の可動域を広げるストレッチ系のトレーニング。椅子に座って簡単にできるので、テレビを見ながらでもチャレンジできそう。
①背筋を伸ばして椅子に座り、足首が反対のヒザに乗るように足を組む。
②背筋を伸ばしたまま、おへそをスネに近づけるイメージで上体を前に倒し、お尻の筋肉が伸びていると感じるところで10秒キープしたら上体を起こす。
これを左右10回行いましょう。
横から見ると・・・背中をまるめてしまい、おへそはスネに近づかずお尻の筋肉も伸びない。

シーズンオフのケア(体幹ひねり)

このトレーニングで骨盤と背骨の可動域が向上。床にゴロゴロしたついでに、体幹を鍛えよう。
①片腕を枕にして横に寝転び、反対の腕は手を前に伸ばす。上になる脚を90度に曲げる。
②伸ばした腕を背中側にゆっくり倒し、顔も腕と一緒に背面に向けていく。
③肩回りが伸びているのを感じるところで10秒キープしたらゆっくり戻す。このとき床につけた肩が浮かないように注意。
曲げているヒザが浮いてしまうとひねる効果が軽減。床につけた状態を保とう。

シーズンオフのケア(体幹ひねり)

体の側面の胸郭をストレッチ。普段、伸ばしたりしない部位なので、アバラが開くのを意識しながらゆっくりトライ。
①あぐらをかいて背筋を伸ばして座り、片方の手を反対側のヒザに置く。
②あいている手の方を頭の真上を通るイメージで反対側にゆっくり倒していく。
③脇腹が伸びているところで10秒キープ。
これを左右10回行いましょう。
横からみると・・・腕が頭の真上を通る軌道で上体を横に倒すと姿勢がブレない。
猫背だと脇腹がしっかり伸びないので背筋はまっすぐに。

運動後のクールダウン

シーズンオフに関係なく、激しい運動をした後は、クールダウンを行う習慣をつけましょう。クールダウンは、運動直後に行う軽い運動やストレッチのことで、運動による疲労回復と障害予防を目的としています。その効果は次の4つがあります。まず1つめの効果が疲労物質を取り除くこと。運動すると筋肉中に乳酸などの疲労物質がたまりますが、クールダウンを行うとこれを効率的に除去することができます。2つめは、体の柔軟性や関節の可動域をもとに戻す効果。ハードな運動をすると筋肉が縮み、そのまま筋肉が硬くなったり、関節の可動域が狭くなるなどして、体がアンバランスな状態になってしまいます。クールダウンを行うと、運動前の状態に早く戻すことができるのです。そして、3つめが運動後に気分が悪くなるのを防ぐこと。急に運動をやめると活発に流れていた血液が心臓に戻りにくくなり、脳に回る血流も減ってめまいを起こすことがあるため、軽い運動で血流量を安定させてこれらの症状を防ぐというわけです。最後の4つめの効果は、精神を落ち着けることです。運動後は興奮状態にあるため、クールダウンのネーミング通り、軽い運動やストレッチをしながら精神を安定させていきます。ここでは、スキーやスノーボードのような脚部を使うスポーツ向けの、簡単なクールダウンを2種類紹介しておきます。

運動後のクールダウン(もも前ストレッチ)

スキーやスノーボードで酷使した大腿部は筋肉が縮んで硬くなりがち。前側をゆっくりストレッチしよう。
①横に寝転び、上側の脚を曲げてつま先を手でつかむ。
②腰を反らさないようにヒザを後ろに引いていく。ふとももの前が伸びているのを感じるところで10秒キープ。
これを左右10回行いましょう。
背中を反らせてしまうと、ももの前側が伸びない。

運動後のクールダウン(もも裏ストレッチ)

大腿部の後ろ側もゆっくりストレッチ。クールダウンを行うことで、疲労物質の除去を促そう。
①背筋を伸ばして椅子に座り、片方の脚をかかとをつけて前に伸ばす。
②おへそをふとももに近づけるイメージで上体を前に倒し、ふとももの裏が伸びているのを感じるところで10秒キープ。
これを左右10回。
背中をまるめるとふとももの裏が伸びないので、上体を倒すときは背筋をまっすぐ。

こちらの記事もご参考に。
体幹トレーニングでオフの本格トレーニング

ジェッツ・コンディショニング

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2014年5月にオープンした、気軽に体のコンディショニングができる施設。トレーナーが個々の体の状態をチェックして運動プログラムを作成。トレーニングに必要な専用マシンや器具が充実し、45分500円からチャレンジできる手軽なプログラムから用意(別途、年間登録料3000円+税が必要)。

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