撮影・文/渡辺智宏

斑尾高原は斑尾山の北東側にあり、豊富な積雪量と極上の雪質が魅力のスキー場だ。初級者から上級者まで満足させるコースが揃い、ここ数年ではスキー場内にツリーランエリアを増やしていて、さらに高い注目を集めている。そこで今回は、ツリーランをやってみたいと思っていた女性スノーボーダーが、今シーズンからオープンした非圧雪・ツリーランエリア「SAWA」に、「KAMOSHIKA」と「USAGI」の3エリアを中心に滑り、斑尾の魅力をレポートする!

楽しさいっぱいのツリーランコース!

国内ではなく、まるで海外のスキー場のコースマップのようにも見える斑尾高原のコースマップ。日本の一般的なスキー場とは、あきらかに違うのは、ツリーランエリアの豊富なところが大きな特徴のひとつ。そして、この斑尾高原のコースマップを見ているだけで、楽しくなってくる人も多いらしい。毎年新しいツリーランエリアがオープンしていて「おぉ~、ここも滑れるようになったのか!」とか「今度はこんなラインで滑ってみたい!」といった具合だ。今回紹介するツリーランエリアは「SAWA」、「KAMOSHIKA」、「USAGI」だが、マップをみるとスキー場の下部なので「おもしろいの?」って思うかもしれないが、実際に滑ってみて、まさに「奥深き」楽しさを堪能していただきたい。

今回、このツリーランエリアを体験したのはSURF & SNOWスタッフの高木宏美。そして案内人は、スキークロスの元選手で斑尾高原のツリーランエリアを企画し、リサーチ、開発にも携わった北村明史さん。SURF&SNOWスタッフ高木は登山とスノーボードが趣味で、自分の足で登るバックカントリーもするが、どちらかと言うと広いバーンを滑るほうが好みということもあり、ツリーランの経験はほとんどなし。今回、一般のスキー場でツリーランという取材に不満…、いや、不安を抱きながらも撮影終了後はリピートして、最終リフトまで滑っていた…らしい(笑)。

まずは整地フリーランでウォーミングアップ!

「いきなり非圧雪、ツリーランをスタートする前に、まずは一般のコースで足慣らし。あいにくガス(霧)が出て視界が悪かったのですが、思っていた以上に雪質や整備がよくて気持ちよく、何本か続けて滑ってしまいました。やはりリフトを使うとラクですね(笑)」(高木)

「1本くらい、ウォーミングアップさせてください」と言っていたが、スーパークワッドと第2クワッドリフトで、しばらく気持ちよさそうにロングランを楽しんでいた高木。ツリーランが少し不安だったのかもしれないが、雪の良さにご満悦の様子。

「コースの端に良い雪が溜まっていたので当て込んでみました。なんか、ここよりもっと(林の)奥だったら、気持ちいいかもしれないって思えたので、気持ち的にもラクになりましたね」(高木)
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ツリーラン初心者はKAMOSHIKAからスタート!

KAMOSHIKAは第2クワッドリフト降り場からコース左端に沿って滑っていき、フリーライドパーク入口の左側にKAMOSHIKAコース入口の看板がある。ツリーラン初心者はコースの奥まで入らず、隣接するポールバーンAコース寄りを滑るといい。不安を感じたら、すぐに圧雪された緩斜面に戻れるから安心。木の間を滑ることや雪質、地形に慣れてきたら少し奥手に入ると本格的な非圧雪ツリーランが楽しめる。

「思っていた以上に木と木の間隔が広くて、斜度も緩かったので、まずはそれで安心しました。でも自然の地形そのままなので、最初はスピードを出すのは控えていました。地形の状況によっては自然に少しジャンプしちゃったりしてドキドキするシーンもありましたが、それはそれで新鮮で楽しかったです(笑)」(高木)

「斑尾は基本的に北東向きなので雪はいいのですが、北向きのところはさらにおいしい雪で、溜まっているところはパウダーのヒットポイントです。ラインがたくさん入っていても、おいしいところはきっと残っていますので、方角を考えて探してみるのも楽しいですよ」(北村)
と、撮影用に狙っていたポイントに北村氏がヒットすると、太陽が出て今回の取材中のベストショットをゲット。太陽の光を感じたのはこの一瞬のみ。しかし降雪時やガスが掛かっているような天候時は、林の中のほうが目標物があって視界があるというか、地形を読み取りやすいので、普通のコースを滑っているよりも滑りやすい場合もある。
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新登場のSAWAは独特地形で楽しい!

ツリーランに自信をもった高木は、次に今季から登場したSAWAエリアへ。ここは「SAWA=沢」のとおり、沢地形で、自然のハーフパイプ状態。ボトムを滑るのもいいし、左右の壁をうまく使った滑りやジャンプを楽しむのもおすすめだ。第5リフト降り場からスカイビューコースを滑って、スカイラブに入り、すぐ左側に入口の看板がある。

写真では地形がわかりにくいが、写真の真ん中にある木のところがボトムで、他の木の根元を見ると高低差がわかるので地形をイメージしやすいかもしれない。
「スピードのロスをできるだけ少なくするように意識しながら、左右の壁を大きく使ってすべったらとても気持ちよくて、おもしろかったです。ボトムが鋭角というかちょっと狭いところもあったので、スキーなら大丈夫かと思いますが、スノーボードの場合は注意して滑ったほうがいいですね。ジェットコースターみたいなイメージでいきましょー!」(高木)

「ちょっとスピードが足りなかったけど、おいしかったです。SAWAは遊び方を広げられる地形ですし、雪もいいので、ここを選んでコースを造った自分達を自画自賛したいです(笑)」(北村)

さすが北村さん。地形のイメージがあるので、どこにパウダーがあるか、どこでジャンプできるか、アプローチをどうするか。撮影ポイント以外でも本当に楽しそうに滑っていました!

ツリーラン・ビギナーやスノーボーダーの場合は、最初の1本はできるだけ壁の高い位置を狙って滑って、ボトムの形状などを確認しながら滑るほうがいいだろう。
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「ややパウ」狙いでUSAGIへ!

そして今回最後のツリーランエリア、USAGIへ。距離は短めだが、パウダーを滑るにはちょうどいい斜度ということで人気が高い。ラインを選べば親子やカップルでも楽しめる。KAMOSHIKAと同じく、第2クワッドリフトで効率よく回せるので、USAGIとKAMOSHIKAを交互に滑るのも楽しい。入口は、その第2クワッド降り場からカービングコースに向かい、コース上部の左側の林の中だ。

「斜度があってスピードが出る分、ターンがしやすく、パウダーのスプレーもあがりやすいですね!ゲレンデの下部とは思えないほど、とっても気持ちのいい雪でした!」(高木)

「今回紹介した3つのエリアはすべて下部にあるのですが、ハイシーズンであれば雪質はまず間違いなく良いのと、パウダー狙いの上級者は朝からスキー場上部を目指すので、スキー場下部のKAMOSIKAやSAWA、USAGIは意外と競争率が低いので、朝ご飯をちょっとゆっくり食べて準備して、出遅れたかなって感じでも楽しく滑れます。この3エリアはツリーラン・ビギナーや女性には、とくにおすすめです!」(北村)
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斑尾の魅力は、他にもまだまだいっぱい!

他にも楽しい非圧雪エリアはあるが、とくに人気の3エリアを紹介しよう。まずはトラバースコースからアクセスするクリスタルボウル。やや木の間隔が狭めだが、比較的緩やかで長い距離を楽しめるのが特徴だ。

NINJAは非圧雪エリアでありながら、エリア内に手作りのセクションが用意されている。最高で7mの高さから飛び降りる木のジャンプ台や大きなマッシュ(雪の小山)など、森の中を忍者のように飛び回って遊ぼう!

アドベンチャーズ・アイルは、第13シングルリフト降り場よりパウダーライン上部へ抜けるトラバースルートであり、景色の良さは斑尾山でナンバー1。ビューポイントまでは少し登らなければいけないが、そこから尾根沿いを滑って、パウダーシアター、スカイラブ、パウダーウェーブⅡ、パウダーラインへ接続。

女性に人気のランチ&スイーツでお腹も満足!

たっぷりと滑りを満喫して、お腹がペコペコ。ランチは斑尾高原スキー場で一番広く、メニューも豊富で人気のレストラン「ハイジ」へ。
「滑るのも楽しみでしたが、食事も楽しみにしていました。私が迷って迷って迷って選んだのは、信州みその和風きのこパスタ。信州味噌を隠し味に使ったクリームソースは濃厚なんですけど後味はさっぱりで、もういくらでも食べられちゃいそうでした(笑)」(高木)

「男性だけでなく、女性にも好評なのが、ピリ辛野沢菜入り担々麺。寒い時は、身体の芯まで温まります。僕のイチ押しメニューです。大盛りもできますよー!」(北村)

「最後まで迷って、もうひとつ食べたかったのが、フワフワタマゴのエビチリ丼。ぜったいおいしいですよ、見た目から、かわいいですし(笑)。」(高木) 「フワフワのタマゴの甘さとピリ辛のエビチリのハーモニーは絶品です!」(北村)

ハイジではALLPRESSの本格的なコーヒーが楽しめる。スキー場内とは思えないほどのクオリティの高さで、カフェラテ(400円)やアフォガート(500円)がおすすめ。

「ハイジの入口で、女性が列を作っていたクレープ屋さん。たくさん食べたけど、甘いモノは別腹ですよね。私も並んで買ったんですけど、作っていたのはなんと、超イケメンの外国人。手渡ししてもらってうれしかったけど、それが並んでいる理由かとも思った・・・というのはウソ(笑)。本当にクレープはおいしかったですし、元気がでますよー!」(高木)

斑尾のツリーランをとことん楽しむには…

スキー場内の非圧雪・ツリーランエリアは、入口の看板に滑走可能かどうかが表示されているので、必ず確認すること。クローズになっている場合は危険なので滑走禁止。またオープンの表示でもエリア内は木に衝突する危険があることや、自然のままの地形なので雪の下に倒木などの障害物が埋まっていたり、ツリーホールなどに落ちないように、くれぐれも注意しよう。滑走時にはヘルメットやプロテクターなどの装備も必要だが、それ以上に自分の技術レベルや体調もしっかり考えて挑戦してほしい。

非圧雪・ツリーランエリアへは、できれば1人で滑らず、2人以上の仲間と滑るようにしよう。ツリーランが初めてなら、できれば的確なアドバイスをしてくれるような人と一緒に入ったほうがベスト。もし1人で入って途中でケガをしたり、転んで動けなくなってしまった場合など、自力で解決できない状況になったらスキー場緊急連絡先の電話番号(0269-64-3214)へ連絡しよう。

ツリーランやパウダーを滑るには、最低限の道具やウエアの準備を忘れずに。斑尾高原ホテル内にある白樺レンタルでは、パウダーボードやファットスキーの最新モデルもレンタルを用意しているので利用しよう。ワンランク上の滑走性能をぜひ試してみてほしい。

カコミ ゲレンデ情報

斑尾高原スキー場

北陸新幹線・飯山駅の開業で電車でのアクセスも便利になった斑尾高原。1日じゃ遊びきれないビッグゲレンデをスミからスミまで楽しむには、ベースの斑尾高原ホテルに宿泊して、思いきり滑るプランがおすすめだ。
斑尾高原スキー場 公式サイト