新潟にあるスノーボードの専門学校・JWSC(全日本ウィンタースポーツ専門学校)に通う藤森さんを訪ねると、ちょうど放課後のトレーニングを終えたところ。この人が!と驚くほど、華奢な女性。それが藤森さんの第一印象でした。「今日は体幹(たいかん:お腹や腰、背中など)の筋トレだったんですよ。ちょっと疲れた~」と言いながら、ころころと笑っています。自分のことを "ゆっち" とよぶ藤森さんに、アスリート独特の追いつめられたムードはありません。見かけだけで言えば、まったく普通のお嬢さん。言われなければ、この人がオリンピックに出場したとは思えないほどです。そんな "ゆっち" の構えないキャラクターに引き込まれて、今回のインタビューはカジュアルなムードで始まりました。
じゃあ、始めよっか。
藤森 :よろしくお願いしま~す(笑)
最初はお約束で、スノーボードを始めたきっかけからなんだけど。
え~っと、実家が『シーハイル』っていうレンタル屋さんをやってるんですよ。エコーバレースキー場(長野県小県郡)の近くで。で、お父さんから "スノーボードやってごらん" って言われて。二つ上のお姉ちゃんがいるんですけど、お姉ちゃんと一緒に始めたんですよね
それっていつ頃?
小学校一年だったと思うんですけど
うん。
言われて、最初はイヤだったんですよ。元々スキーはやってたんで、スキーの方がいいなって思ってて。いきなり新しいことをやるのは怖かったのかな。ちょっとイヤだったんですよ
新しいことにはチャレンジしない、おとなしい子だったの?
いや、おとなしいって感じじゃなかったです。けど、新しいことに対してやるやる!って何でも挑戦するほど元気じゃなかったですね。割と、知らないものに対しては戸惑う方だったかも
じゃあノリノリで始めたんじゃなくて?
うん、お父さんがそこまで言うなら、ちょっとやってみようかなぁ、っていう感じですね
で、やってみたら。
おもしろかったんですよ!
じゃあいきなり滑れたんだ。
いや、それが全然できなかったんです(笑)とにかくターンの切り返しができなくて、右に曲がったら右のまま。それを左に切り返すとかできなくて。切り返せないからすごいスピードが出ちゃって、そのまま転んでおしり打ったり(笑)でも、別にイヤにはならなかったですね。スノーボード自体もおもしろかったし、うちには冬の間、アルバイトの人たちがいっぱいいて。その人たちの中にいるのも楽しくて。スノーボーダーってかっこいいなぁ、大人ってかっこいいなぁって思いながら
同時に始めたお姉ちゃんはどうだったの?
それがお姉ちゃんの方が上手くて。ターンもすぐにスラスラ~っとできるようになったんですよ。それが悔しくて
あ、じゃあお姉ちゃんに負けたくないっていうのもあったの?
ありましたね。お姉ちゃんはよく褒められてたんですよ。 "滑りがきれいだね" って。だけど "由香は……、きれいじゃないね" みたいな。で、悔しいなぁって思って、絶対上手になってやるって
負けず嫌いが原動力だったんだ。
そうかもしれないです
つづく・・・